日々雑感(コラム)

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Vol.6 ~名医になるために,真の専門家になるために~


最近の診察で思うことを文章にしました。
 
患者さんにとってのいい医者とはどういったものなのだろうか。いい腕、的確な診断ができるのが名医?患者さんの心情にそって親身になれば名医なのであろうか?名医とはなんぞやと言う答えは永遠の課題であろうと思われる。
 
なぜこんな事を思ったのかと言うと、自分では頑張って治療にあった方が治らなくて他の病院に転院となったことから自問自答しはじめたからである。
 
真の専門家とはなんであろうか。いろいろあるであろうが、専門家とはいろいろな修羅場を乗り越えていった人なのではないであろうか。一人の医者が臨床で経験できる事はある意味限られている。医者人生の中で、めったに遭遇しないケース、難しい状態の患者にあう事があるであろう。私も専門外来に遭遇すると難しい状態の患者にあうことが時々あるが、その患者さんにとっては藁にもすがる思いできたはずである。自分の能力を駆使して、提供しようと思ってはいるが、いい経過にならない時もある。
 
しかし、医者が諦めてはという思いの中での葛藤の外来。最良の治療を提供していても,経過がよくない事に理不尽な気持ちになってしまう。心を痛めながら、その気持ちを患者にはみせてはいけないという気持ちを持つ相反する状況。それを乗り越える強い気持ちをもった医者が真の専門家ではないのであろうか。正しい診断能力、技量をもつための日々の精進と、自分を省みる事を欠かさないことが必要であろう。真の専門家とは心・義・体のそろった人なのであろう。私自身、さらに謙虚になって、信じた道を歩んでいき、真の専門家を目指す次第である。

2010/9/18

日々雑感


日々雑感(コラム)とは、森大祐の肩に対する思い、経験などの話です。