日々雑感(コラム)

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Vol.36『Bone Healing Potential of Fascia Lata Autograft to Humeral Head Footprint in Rotator Cuff Reconstruction』ポスター発表


2019年3月12日から16日アメリカのラスベガスで開催されたAAOS (American Academy of Orthopaedic Surgeons)(アメリカ整形外科学会 にて『Bone Healing Potential of Fascia Lata Autograft to Humeral Head Footprint in Rotator Cuff Reconstruction』のタイトルでポスター発表しました。熱心にポスターをみられる医師が幾人もおられました。
 

ポスター前での小生
 

ポスターセッションでの風景です。
 

今回私の発表した内容の要点は以下になります。
 
これまで腱板広範囲断裂手術において大腿筋膜を大腿部から採取して移植していたパッチ手術では筋膜は骨(上腕骨)に90%以上で生着する。
 
腱板広範囲断裂(腱板断裂の断裂サイズが大きい症例)ではしばしば腱板修復術がむずかしい場合があります。世界中の肩関節外科医がさまざまな手術を試み、研究内容を報告していますが一長一短があります。その手術の中でも、グラフト(従来の腱板組織でない腱の代用となるもの)を使用する手術では、同種腱、加工した腱、海外では亡くなられた方の皮膚を加工したものが用いられます。日本では法律的な問題から肝臓や角膜などの他人の組織を移植することはまだ肩では一般的ではありません。自家組織(患者自身の組織)を用いるのが免疫学的には拒絶反応がすくないというメリットがあります。しかし、症状のない大腿部から採取されることには世界中の肩関節外科医からは懸念されていました。しかし、今回私の研究では骨と自家大腿筋膜はかなりの確率で生着することをMRIの結果と病理組織検査から証明いたしました。この研究が今後世界中の患者さんにおいてすこしでも役立つようになればこの上なく嬉しいです。このような研究をまだまだ続けてまいります。

2019/3/24

日々雑感


日々雑感(コラム)とは、森大祐の肩に対する思い、経験などの話です。