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6.肩石灰沈着性腱板炎 (4)


Q1
他院で肩石灰沈着性腱板炎と診断されました。肩をあげるときにひっかかりがあり、なかなか痛みがひきません。なぜ肩に石灰がたまるのですか?年齢と関係ありますか?
 
A1
この疾患はまだ解明されない点が多々あります。なぜ石灰が沈着するのかは分かっていません。肩をよく使う方になるかというとそうではありません。野球選手や水泳選手、バレー選手がたくさんあるかというとそうではありません。40台の主婦の方でもいらっしゃいます。年齢も、中高年に多いのですが、20歳台の方でもおられました。病因については加齢だけでは説明できない点があります。
 


Q2
他院で肩石灰沈着性腱板炎と診断されました。半年したら石灰がレントゲンではなくなっていると言われました。でもまだ肩の痛みは残っています。なぜ、石灰がなくなっているのにまだ肩の痛みはあるのでしょうか。
 
A2
この疾患はまだ解明されない点が多々あります。しかし、考えられる点は以上になります。石灰は吸収、ないしはレントゲンではうつるハイドロキイアパタイト(歯に含まれる成分)だけが吸収されたために一見レントゲンではうつらなくなっただけであることが考えられます。しかし、石灰の沈着していた腱板は硬質化し、肩をあげるときに硬質化したところ(石灰の沈着していた部位)が肩峰と接触して、機械的刺激を神経が知覚するために痛みがはしるのかもしれません。
 


Q3
他院で肩石灰沈着性腱板炎と診断されました。注射をしてもなかなかよくなりません。肩をあげると音がなります。もう手術しかないのでしょうか。
 
A3
手術で石灰を取り除くことでよくなることは十分みこめます。しかし、最近体外衝撃波治療というものが肩石灰沈着性腱板炎に応用されています。京都下鴨病院や烏丸御池整形外科クリニックではこの体外衝撃波治療は2020年5月の時点ではおこなっておりません。私は非常にいい治療と思っています。しかし収束型という高価な機器を使用します。私は、千葉大学整形外科での治療がいいとおもってご希望の方にはご紹介させてもらっています。

詳しくは下記をご覧ください。
https://tokusengai.com/_ct/17265242
http://www.chiba-orthopaedics.com/group/shockwave
 


Q4
肩石灰沈着性腱板炎と診断されてましたが、胃薬や注射で石灰がなくなるといわれました。まだ痛みがあるのでレントゲンをとってもらいまして石灰がなくなっていますといわれましたが痛みはとれません。なぜまだ痛みはとれないのでしょうか。
 
A4
石灰沈着性腱板炎はこれまで腱板損傷とは関連がないといわれてきました。しかし、MRIや私の手術の経験から、石灰が沈着している部分は腱板内や、腱板付着部から1㎝以内であることが多く、腱板部分的に損傷している(腱板不全損傷)と言われています。腱板損傷部位が痛みをおこす物質を分泌していることや、腱板損傷部位が運動時に骨(肩峰)とあたり、神経を刺激するから痛みが続いているのだと思われます。
 


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