診察の流れ
反復性肩関節脱臼(癖になった脱臼)の方は問診で判断つきますが,そうでない方は問診をおこない、理学所見(肩を動かしての痛みなど症状出現の程度などの評価)をとります。肩外来にこられる方は肩が痛い、痛みがあり肩が挙がりにくい、肩が動かしにくいなどの訴えでこられる方がほとんどです。
痛みの訴えをどう判断するかは,初診の際に見極めることが非常に大事になります。
痛みもどういうときに痛いのか
・安静時、つまりじっとしていても痛いのか
・少し動かすだけで痛い
・強い痛みか
・運動時に痛いのか
を判別するのは非常に重要です。
安静時の痛みや、少し動かすだけで痛い、強い痛みがある場合は肩関節の炎症がおこっていると判断します。
理学所見までとり、炎症による肩の痛みが強いと判断した場合は,炎症への対処を続けます。また肩の可動域制限があり、拘縮が強い場合は、炎症が強くなければ、理学療法を処方し、可動域の拡大を図ります。しかし、そうでない場合には解剖学的破綻(肩の関節の構造物の破綻)による機能不全からくる痛みを考え、MRIなどの検査を図ります。
そこで、何らかの疾患が想定できます。そういう流れで下記に示す疾患と判断していきます。
・肩関節周囲炎、拘縮
・腱板断裂
・反復性肩関節前方不安定症
・石灰沈着性腱板炎
・投球障害肩
・非外傷性肩関節不安定症
・その他