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肩の体操

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インナーマッスルトレーニング①(小円筋・肩甲下筋腱強化)


今回は新たなトレーニング、体操をご紹介します。
インナーマッスルトレーニングについてはいくつかすでに紹介しています。しかし、このコロナ過の情勢の中、自宅でテレワークなどが続き、運動不足やパソコン業務で身体や肩が固まってきている方が多数おられます。そのような方のための体操です。以下にお示ししますので、ぜひ短時間でいいのでおこなってください。

小円筋、肩甲下筋腱トレーニングです。はじめて聞くような筋肉について図、説明文などを示しています。難しいことはあまり考えないでください。小刻みな地味な運動です。肩の奥の筋肉を刺激するつもりで運動してください。

アウターマッスル

アウターマッスル

解剖 肩甲下筋腱と小円筋

 
肩甲下筋腱と小円筋

なぜ小円筋と肩甲下筋を鍛えなければならないか

 
肩甲下筋腱と小円筋

正しい運動メカニズムのまま腕をつかいつづけるために

 

  • インナーマッスルの動きは必要である
  • しかし、小円筋特有の運動は特定の肢位で、大きな動きを必要としない、動画のような地味な動きを繰り返しする必要がある。

外転(腕を横にあげる動作)

 
身体に腕をつける姿勢(外転0度)から横にあげ身体から腕のなす角度が60度(外転60度)までは①三角筋と②棘上筋が働く。横にあげ身体から腕のなす角度が60度(外転60度)から身体から腕のなす角度が120度まで(外転120度)にあげていくにつれて、①三角筋と②棘上筋だけでなく、③、④僧帽筋と⑤前鋸筋の働きが加味される必要がでてくる。そして身体から腕のなす角度が120度(外転120度)から身体から腕のなす角度が120度から180度(外転180度)には⑥脊柱筋の働きも必要になる。

もし、初動の外転でインナーマッスルが働かなければ上腕骨頭が肩甲骨からずれる。

 
上腕骨頭と肩甲骨
  • つまりスムースな外転ができない
  • 小円筋と肩甲下筋は初動の外転で、棘上筋と共に、上腕骨頭が肩甲骨と協調運動するには必要な筋である。
  • この小円筋と肩甲下筋の機能が低下すると不十分な動きしかできないために他の筋肉での代償運動が働く
  • つまり、③、④僧帽筋が早く働きだす(外転30度などで)

肘をパッドや枕の上におき、上腕は肩の高さ以上にあげる。つまり、上半身と上腕のなす角度は90度以上になるようにする。

 
上腕の高さ
 
外旋・中間位・内旋

やり方

 

  • まず、中間位ポジションをとる。中間位とは肘をパッドや枕の上におき、上腕は肩の高さ以上にあげて、前腕は頭と平行な位置におくポジションである。
  • そこから、外旋は、肩、肘をうごかさないで肩の奥のインナーマッスルを意識しながら、前腕を自分にとっては時計回りにままわす(右肩の場合)。すこししかまわせなくても大丈夫です。
  • 外旋から中間位に戻す。
  • 中間位からは、内旋させるとは、肩、肘をうごかさないで肩の奥のインナーマッスルを意識しながら、前腕を自分にとっては半時計回りにままわす(右肩の場合)。
  • そして、中間位に戻す。
  • 外旋→中間位→内旋→中間位としていく。
  • 机の上でもできるが、可能なら上腕の高さは同じ肩の高さが望ましい。
  • 右腕でする場合、左手をパッドのかわりに右肘にあてるのでもいいが、左腕に緊張がかかるので、写真のやり方の方が望ましい。

注意点

 

  • 肩、肘をうごかさない。
  • 無理に前腕を大きく動かそうとしない。
  • 前腕を大きく動かすよりは、肩、肘を動かさないで小刻みな運動をしてインナーマッスルを刺激することが大事である。

この運動療法をするのにふさわしい方

 

  • 肩関節不安定症
  • 投球障害肩(野球肩)
  • 肩こり
  • 腱板断裂のない肩インピンジメント症候群
  • 肩関節拘縮が改善してきている方

この運動療法をするのにふさわしくない方

 

  • 拘縮がつよく、肩挙上が十分にできない方、正しい中間位がとれない方
  • 肩炎症期(安静時痛、夜間時痛)が著しい方

1日どれくらいするのか

 

  • 3分×3セット